誤解を恐れない
私達の誰もが、
それぞれに独自の思いや考えを持っていて、
その無数の思惑が複雑に絡み合いながら、
この世界は成り立っています。
誰もが、
自分の思考の中でしか物事を見ることは出来ないので、
他人からしてみれば、理解出来ないことも多々あり、
そのような意味からすると、
相互に誤解し合っているとも言えるのです。
しかしながら、一方では、
私達は、
自分が誤解されてしまうことを極端に恐れ、
どのようにすれば、誤解を受けずに済むのか、
そればかりを気にしているのです。
もっと正確に言うと、
他人の思惑は分かるものではないから、
本当は、他人がどのように誤解しているのかすらも、
分かるものではないのです。
自分が思っている誤解とは、
自らが作り出した虚像に過ぎず、
その自分の作り出したものに惑わされてしまっているのです。
私達は、
自分が、他人のことを見る時、
無意識の内に、
自分の都合のいいようにしか見ていません。
それと同じように、
他人も自分のことを、
他人にとって都合のいいようにしか見ていない、ということなのです。
誰もが、
自分の視点からしか物事を見ることが出来ない以上、
どうあっても誤解は避けられるものではなく、
誤解されることが、この世界の前提でもあるのです。
誤解されることが、
何事を行う上でも必ず、付き纏ってくるものですから、
誤解はされて然るべきことであって、
誤解されることを、必要以上に恐れてはならないのです。