学問のすすめ
人は生まれてから死ぬまで、ずっと学び続ける。
学べることは数限りなく、
生き続けている限り、その機会も数多くあることだろう。
だが、どのような学びの機会に恵まれるかは、
生まれ持った環境による影響は、少なからずある。
はじめから平等の機会が与えられているとは、
必ずしもいえないだろう。
だからこそ、
今の自分の置かれている状況の中で、
何を学べるか、
ということを常に頭に入れていくべきなのであろう。
学ぶことでしか、
自分の人生を切り開くことは出来ないのだから。
そして、
自分の学んだことが、どこで活かされてくるのかは、
誰にも分かるものではない。
自分の全く予想し得ない場面で活かされてくるかもしれないからだ。
だから、
とにかく何かを学び続けるしかない。
自分の生涯を充実させるために、
より豊かに生きるために、
家族や守るべきもののために、
貴方の学びたいことは何だろうか。
今現在、持っている知識や経験は、全く関係ない。
学ぶ、という意志そのものが何よりも大事なのだ。
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「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。
(中略)
されども今、広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥どろとの相違あるに似たるはなんぞや。
(中略)
されば前にも言えるとおり、人は生まれながらにして貴賤・貧富の別なし。
ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり。
(学問のすすめ_福沢諭吉)
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