特別な存在【再掲】
自分が、
特別な存在でいたい、という感覚は、
誰もが心のどこかに、
持っているものではないでしょうか。
誰もが持っているのだから、
寧ろ、その感覚は特別なものではなく、
反対に、
自分への特別さを持っていない人の方が、
そのような意味で言えば、
特別な存在なのかもしれません。
私達は、
他の人とは異なる、
何か際立ったものを持つ(もしくは持たない)
ことによって、
自分の存在感を示したいのです。
ポジティブなことであろうと、
ネガティブなことであろうと関係なく、
とにかく、何でもいいので、
自分の特別さを感じていたいのです。
それ故に、
常に、他人と比較し、
他人にはないものを
自分が持っていることを確認することで、
自信や安心感を得たり、
反対に、
自分にはないものを、
他人が持っていることに対して、
羨望や嫉妬の思いに駆られ、
自分自身を苦しめてしまうのです。
言うなれば、
他人がいることでしか、
自分の存在を認めることが出来ないのです。
しかしながら、
この世の中のことで、
特別なこと等、何一つあるわけではなく、
私達自身も、
誰一人として、特別な存在というのはいないのです。
人によって、
何かが出来る、出来ない、
何かを知っている、知らない、
重要なポジションにいる、いない、
これらの全ては、
ほんの些細な違いに過ぎず、
自分の思考の中で、
特別視をしてしまうから、
見えるものも見えなくなるし、
何も気づかなくなってしまうのです。
特別なことも、特別な人も何も存在しないのです。