拘らない自由【再掲】
苦しい、
と感じてしまうのは、
その出来事そのもの、
に原因があるのか、
それとも、
その出来事が起きていることについて、
考えること、
に原因があるのでしょうか。
これについては、
考えることがなければ、
ただ出来事が存在しているだけであって、
考えることなしに、苦しい、
と思うことはないでしょう。
ですので、
考えることが、
苦しみを引き起こしている一番の原因であると、
言えるのです。
そして、
その苦しみをどのようにしたら、
払拭することが出来るのか、
について、
また考え始めてしまうのですが、
考えれば考えるほどに、
悩めば悩むほどに、
苦しみが増すばかりなのです。
そもそも、
苦しみから逃れるには、
考えることをやめるしかないのですが、
それを知っていても尚、出来ないのは、
自分の中で、
拘っているものがあるからであり、
心の中で、
決着がついていないものがあるからなのです。
拘りがあるというのは、
自分にとって、
何か大事なことでもあるという証拠なのであり、
簡単には、
拘ることをやめることは出来ないでしょう。
ですが、寧ろ、
今はもう拘る必要はないのに、
それを捨てきれないまま、
未だに拘りを持ってしまうところに、
問題があるのかもしれません。
そこに、
拘りを持ち続けてしまうのは、
どうしてなのでしょうか。
私達は、
何かに拘り続けることが、
自分自身である、
という図式を描いてしまいがちですが、
拘りをどうするのかは、
あくまで自分が決めることなのです。
何かに拘り続けてもいいですし、
拘らない自分を選ぶことも自由なのです。
苦しい、と感じる時こそ、
冷静に、客観的に、
自分を観察し、
自分の内側で、
何が起きてしまっているのかに気が付くことが、
とても大事なことなのです。