真理を頼りに~『法灯明』【再掲】
誰にとっても、
自分が信じる世界を生きたいものですが、
そのような思惑とは異なり、
非情で厳然とした現実が、
私達の生きるこの世の中なのです。
そして、
この世の中には、
自然の法則のような不変の「真理」、「真実」が存在し、
私達は、
その「真理」を頼りとして生きる、ということで、
所謂、ブッダの残した、
『法灯明』の教えでもあるのです。
私達は、
自分の信じたいことを信じようとし、
それとは反対の、
普遍的で正しいことである「真理」に対して、
抗おうとします。
ですが、
「真理」に抗おうとすればするほど、
自分の思いと事実の間に、隔たりを生じさせ、
この隔たりによって、
悩んだり、苦しんだりすることになるのです。
この世に生きる以上、
「真理」を越えることが敵うものではなく、
「真理」に沿っていくしかないのです。
真理(法)を頼り(灯明)にして生きなさい、
という言葉をブッダは残しました。
本当に正しいことを知らなければ、
誤った理解でこの人生を生きることになるからで、
それは、
悩みや苦しみの多い人生を生きることにつながるのです。
だから本当に正しいこと、
「真理を灯明としなさい」
という言葉だったのだと思われます。
そして、そのためにも、
本当に正しいこととは何か、
「真理」とは何か、
それを知ることが、
今を生きる上での一つのテーマでもあるのです。