『自灯明』【再掲】
私達、人は、
基本的には「弱い」生き物です。
一人一人が「弱い」からこそ、
力を合わせ、補い合うために、
社会という組織を作り、
会社、共同体等の様々なグループを構成してきたのです。
一方で、私達は、
生まれる時も、死ぬ時も「一人」であって、
どのような状況にあっても、
最後の最後まで、そこにあるのは、
自分しかいない、
ということでもあります。
今の世の中は、混沌とし、
一寸先も見えないような状況です。
この状況が、一辺にひっくり返ることも、
十分にあり得ることで、
この社会が、
人が作り上げたものである以上、
今までの常識ややり方が、
簡単に覆ることも、何の不思議でもないのです。
私達は、たとえ、
どのような状況になろうとも、
生き続けなくてはならないのです。
禅語に、
『自灯明』という言葉があります。
この言葉は
「自己以外の何ものにも頼ってはならない」
という意味であり、
自分自身のみを頼りにして生きることの必要性を、
説いています。
私達は、
「弱い」生き物なのです。
「弱い」からこそ、
「強さ」を身に付ける必要があるのです。
そして今こそ、この
『自灯明』としての生き方を
問われているのではないでしょうか。