哲学的思考~Philosophical Thinking

~よりよく生きるために、自分自身を見つめ直す~

存在としての価値

 
人の価値、というのは、
 
誰かのために役に立つか立たないか、
というのが一つの見方としてあるのですが、
 
 
それは、
社会的な価値、であって、
存在としての価値、ではありません。
 
 
 
存在は、
存在すること自体に価値があるので、
 
それ以上の何ものも必要とはしませんが、
 
 
 
私達にとって、
すぐ目の前にあって、
あまりにも当たり前のようになってしまっていて、
 
その存在としての価値に気づいていないのです。
 
 
 
 
私達は、
社会の中にしか、自分、というものを見出せないからです。
 
 
 
ですから、
社会的に認められるために、周囲の評価を得るために、
そのことだけに必死になるのです。
 
 
 
 
勿論、
社会に貢献し、社会に認められることは大事なことです。
 
 
 
 
ですが、その前に、
 
存在としての自分の価値、
というものを知っておかなければなりません。
 
 
 
存在としての価値は、
自分だけが知っていればいいものなので、
 
わざわざ自分に対して、それを証明する必要もありません。
 
 
 
 
 
自分と周囲と比較したり、
周囲のことばかりが気になってしまったり、
 
 
そのことで、
生きることが苦しくなってしまうのも、
 
 
自分の中に、
存在としての価値を感じていないからなのです。
 
 
 
 
この価値は、
何かをすることで得られるものではなく、
元々、自分の中に備わっているもので、
 
それに気づいているかどうか、だけのことなのです。
 
 
 
 
自分がいま、
どのような状況であっても関係ありません。
 
 
 
自分が存在することそのものに、価値があるのですから、
 
 
何があっても大丈夫、ということを忘れてはならないのです。