哲学的思考~Philosophical Thinking

~よりよく生きるために、自分自身を見つめ直す~

「役割」と「優劣」

 
どのような物事にも「軽重」はなく、
全ての仕事に「貴賤」はない、
 
というような言葉もあり、
本当に、確かにその通りではあるのですが、
 
 
 
それを、
実際の生活に置き換えた時、
 
果たしてどのくらい、
そのことが「意識」されているものなのでしょうか。
 
 
 
 
例えば、
仕事等においては、
 
 
何か特殊な仕事をするから、
 
その人は、とても優れていて、
そうでない人は、劣っている、
 
 
もしくは、
 
人の上に立つような、
指導的役割を担っている人が、特別で、
そうでなければ、特別ではない、
 
 
 
実態としては、
 
このような「目線」でもって、
物の見方をしてしまっているのでは
ないでしょうか。
 
 
 
 
 
私達は、
全ての物事、事象に対して、
 
何でも「比較」し、
優劣や上下をつけることによって、
物事を判断することが、
 
「当たり前」となってしまっています。
 
 
 
 
確かに、
 
「生きる」とは、いわば、
弱肉強食でもあり、
 
強いものと弱いものを「区分け」することによって、
はじめて成り立っている、
ということで、
 
 
「比較」することが、
全ての物事の判断の前提になる、
 
という側面もあるわけなのですが、
 
 
 
一方で、
 
単なる「役割」の違いによるものである、
という見方もあるのです。
 
 
 
仕事の例でいえば、
管理運営する「役割」の人と、
実行する「役割」の人、、
 
 
 
何事も、
一人で完結出来ることというのは、
たかがしれているもので、
 
 
多くの物事は、
複数の人が有機的に繋がることで、はじめて、
成り立っていくものなのです。
 
 
 
そのために、
「役割」をそれぞれが担っている、
 
という、
ただそれだけのことなのです。
 
 
 
 
「役割」には、
上下も優劣も存在しないのです。
 
 
 
全ての「役割」が、
何かしらの「関係性」によって成り立っているのですから、
 
その全てを、
等しく大切にしなくてはならないのです。
 
 
 
 
 
貴方は、
自分の行っている事を
「上下」や「優劣」ばかりを基準に、
見てしまってはいませんか。
 
 
それによって、
自分のやっていることを、
 
自ら「軽視」したり、
「疎か」にしてしまってはいませんか。