「分別」と「無分別」
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「分別」:
物事を2つに分け、
区別した上で、比較判断する考え方のこと
「無分別」:
物事を区別せず、
相対的に考えない思考のこと、
もしくは、
物事をありのままに受け取り、
比較をしない物の見方のこと
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大小、多少、高低、優劣、長短、軽重・・・
私達は、何かを判断する時に、
「比較」することによって、
その物事の価値を判断してはいないでしょうか。
例えば、
テストで90点(100点満点)取ったとした場合、
90点取ったということは、
全体の9割を理解しているということで、
十分に理解しているものと認められるのですが、
このテストの平均が、95点だった場合、
平均点以下ということで、
この90点の価値は上記に比べ、著しく低いものと、
見做されてしまうのではないでしょうか。
同じように、
平均点が10点のところを、15点取った場合、
平均と比較すれば、
若干はよいのかもしれないのですが、
内容を理解出来ているかどうかと言えば、
ほとんど理解出来ていないも等しい状態、
とても認められるべきものではないのです。
私達は、
「比較」することによってばかりで、
物事を判断しようとしています。
確かに、「比較」することも、
判断基準の一つにはなり得るのですが、
この「比較」することに囚われて、
物事の本質を見誤ってしまってはいないでしょうか。
「分別」ばかりではダメなのです。
まずは、
「無分別」でいること、
物事をありのままに受け止めることが、
今を生きていく私達に必要な視点なのです。